

現在うちの家には二つの大き目のわらび細工のかごがあります。
これはこの夏沖縄に行った時、コンビニでたまたま目にした雑誌に夫婦ともども釘付けになり、途中の予定を変更してレンタカーで買いに行ったわらび細工です。
写真を見て、もっこりとしたちょっといびつで温かいフォルムと、わらび一本一本の流れるようなラインの美しさに、すっかり心奪われました。。。
記事の見出しはこうでした。
「島の技術を伝える人々:沖縄職人vo2. 今帰仁(なきじん)に伝わる手編みの籠〜わらび細工職人、国吉春子、国吉宏」
内容は、わらびのかんそうしたつるを編んでいく手順が写真で紹介されてると同時に、実際国吉さんのおうちに20年以上あるわらび籠の写真や、国吉さん親子のわらび細工の歴史?などが紹介されていました。(ちなみにその雑誌は「沖縄スタイル20号」ですが、あまり本島ではみたことないような・・・)

沖縄本島の北部に位置する今帰仁は、近くに今帰仁城跡、もうちょっと足を伸ばせばちゅら海水族館などの観光名所がありますが、国吉さんのおうちのある今泊は、ひっそりとした古い集落・・・という感じでした。8月初旬、カーナビだけを頼りに今泊まで行き、村の公民館で国吉さんのおうちを教えてもらいました。

そして、国吉さん親子に実際お会いすることが出来ました!いきなりの訪問でびっくりされたり迷惑がられたりしないか・・とどきどきしましたが、なんだか温かく迎えてくださいました。というのは、関東周辺からわざわざ国吉さんを訪ねて籠を買いに来られる方が結構いらっしゃるとのことで、私のような急な来客にはすっかり慣れておられる様子でした。
実際作っておられる作業場には、雑多に(笑)つくりたての籠が数点シートの上に置かれていました。私の持ってるものも、この中から選んでいます。

あと、買い物籠のように取っ手のついたものを作ってもらうように注文しました。
が、「今は暑いからわらび取りに行かれないからね〜。涼しくなってわらびを取りに行ってから作るから、いつ出来るかわかんないよ〜」ということを、息子の宏さんに言われました。こののんびりさと無理しない感じが、籠自体の温かみにもなってるのかぁ〜なんて思っています。いつ連絡来るかわかりませんが、楽しみに待っています・・・
あと、写真には取ってないのですが、20年前に春子おばあちゃんが遊びで作ったという、ふたつきの籠が本当にかわいかった!なんとなく「どんぐり」を思い浮かべるフォルムで。。。でも当然、それは売り物ではなく、家族が受け継いでいくのだとのことでした。。。。
宏さんとお話をして知ったのですが、どうやら年に1,2回、東京・渋谷のビームスに籠を数点おろしているのだとか。それで全国的に(でも一部の人に)国吉さんの名前が広まったそうです。東京から来客が多い原因の一つはそれなんですね。。
しかし、ファンが増えて受注生産が増えたものの、今泊でわらび細工を現役で作っておられるのは、国吉さんを含めてもあと一軒くらいしかない、とのことでした。
国吉さんの場合、「職人」といった気概があるという感じではなく、むしろ「生活に使うものを森から取ってきた材料で作ってます」というスタンスを感じられました。その延長上にあるのか、春子おばあちゃん、宏さんのあとは、そのまた息子さんの奥さんがちょっとづつ学んで継いでいかれるとのこと・・・
多分、手仕事って、がんこな職人さんだけでなく、こうして普通の人が普通に次世代につないでいった結果残ったものも多いのでしょうね。。
20年前に春子おばあちゃんが作った籠を家族が大切に引き継いでるように、こういう技術も静かに受け継がれていけばいいなぁ・・・と、切に思いました。